
「Amazon Prime」の会費が値上げに
Amazonが提供する会員制サービス「Amazon Prime」(アマゾンプライム)の会費が2019年5月17日以降の請求分から改定された価格が適用されることが発表されました。
改定後の価格は、以下のようになっています。
・年会費
3,900円(税込) → 4,900円(税込)
(Prime Studentの場合、1,900円(税込) → 2,450円(税込))・月会費
400円(税込) → 500円(税込)
(Prime Studentの場合、200円(税込) → 250円(税込))
今回は、この価格改定が他のオンライン会員制サービスと比較して妥当なのかどうかを比較、検討していきます。
まず、アマゾンプライム会員になることで受けられる代表的なサービスを紹介します。
・無料の配送特典
・Prime Video
・Prime Music
・Amazon Photos
・プライム・ワードローブ
・プライム会員限定先行タイムセール
・Prime Reading
この中から、動画配信サービス「Prime Video」、音楽配信サービス「Prime Music」について比較していきます。
無料配送
「送料無料」サービスに関しては、多くのショッピングサイトで条件の有無はあれど採用されていることが多いので、今回は比較しません。
Prime Video
動画配信サービスの中から、「Prime Video」とその他の代表的な3サービスを比較していきます。(情報は2019年4月現在のもの)
Prime Video
料金:プライム会員になることで利用可能
会員数:非公開
コンテンツ数:25,000本以上
年会費を月換算すると408円(税込)になるので、これと他社サービスとの比較を行います。
公式サイトはこちら。
dTV
料金:月額500円(税抜)
会員数:約470万人
コンテンツ数:120,000本以上
国内の動画配信サービスでは作品数・会員数ともにNo.1を誇るサービス。
「コンテンツ数:料金」のコストパフォーマンスを考えると、プライムビデオの約4倍もの数字になります。
ちなみに、勘違いされる方も多いのが、「dTV」という名称ですがドコモユーザーでなくとも利用可能なサービスです。
公式サイトはこちら。
Hulu
料金:月額933円(税抜)
会員数:約100万人
コンテンツ数:10,000本以上
コンテンツ数は少なく、料金も高めですが、「ドラマの見逃し配信」や「オリジナルドラマ」といった強みを持っています。また、海外ドラマの配信をいち早く行うのも「Hulu」であることが多いです。
コスパでは優れていないかもしれませんが、新しいものをいち早く見たい方にはピッタリのサービスとなっています。
公式サイトはこちら。
Netflix
料金:
ベーシック:月額800円(税抜)
スタンダード:月額1,200円(税抜)
プレミアム:月額1,800円(税抜)
会員数:8,100万人(世界)
コンテンツ数:非公開
全世界で8,100万人もの会員数を誇る動画配信サービス。
料金は自分に合った形態を3つの中から選ぶことが出来るようになっていますが、その中でも「4K」に対応した「プレミアム」が特徴的。
また、「Hulu」以上にオリジナルコンテンツが豊富なので、画質にこだわりたい方や他社サービスでは見れないものを求めている方にはおすすめです。
公式サイトはこちら。
動画配信サービスとしては、「プライムビデオ」はオリジナルコンテンツの豊富さでは「Hulu」、「Netflix」以下、コストパフォーマンスでは「dTV」以下という結果に。動画コンテンツしか利用しない、という方はアマゾンプライム会員の価格は妥当ではないかもしれません。
Prime Music
音楽配信サービスの中から、「Prime Music」とその他の代表的な3サービスを比較していきます。(情報は2019年4月のもの)
Prime Music
料金:プライム会員になることで利用可能
曲数:100万曲以上
オフライン再生:可能
あくまでプライム会員の特典という立ち位置なので、曲数は他サービスに比べて圧倒的に少ないです。
ただし、最新楽曲も含めて6,500万曲以上が配信されている「Amazon Music Unlimited」がプライム会員であれば780円(プライム会員以外は980円)で利用可能となっています。
公式サイトはこちら。
Apple Music
料金:月額980円
曲数:5,000万曲以上
オフライン再生:可能
楽曲の豊富さに加えて、お試し期間(無料期間)が3ヶ月あるのが特徴。長い期間で試すことが出来るので、本当に音楽配信サービスが自分に合っているのかをしっかり吟味することが出来ます。
公式サイトはこちら。
dヒッツ
料金:月額500円
曲数:450万曲
オフライン再生:可能
料金が他のサービスに比べて安い代わりに、曲数が少ないサービス。とはいえ、日本国内向けのサービスなので、邦楽であれば十分満足できるラインナップとなっています。
こちらも「dTV」と同様に、ドコモユーザー以外でも利用可能です。
公式サイトはこちら。
LINE MUSIC
料金:月額980円(Androidユーザー限定で月20時間まで500円プランもあり)
曲数:4,000万曲
オフライン再生:可能
曲数は若干少なめですが、有名な曲はほとんど揃っています。また、LINEと連携することで友人にシェアすることが出来たり、プレイリストを公開することが出来たりします。
Androidユーザー限定ではありますが、月20時間までしか再生しない、という方には500円(学生は300円)という安いプランも用意されていますので、コストパフォーマンスは優れています。
公式サイトはこちら。
「Prime Music」の曲数はとても他のサービスと比較できるような数ではないですが、上位会員である「Amazon Music Unlimited」であれば、他のどのサービスをも凌ぐ曲数を誇ります。音楽配信サービスだけを求める方であれば、あえてプライム会員になる必要はないですね。
まとめ
無料配送を行っている通販サイトは昔に比べて増えました。また、動画配信サービスにしても、音楽配信サービスにしても、それしか使わない、という方はもっと安くて良いコンテンツを提供しているものが多いです。
が、4,900円で少しずつ体験することが出来る、と考えればアマゾンプライム会員の年会費が3,900円から4,900円に変わったとしても妥当な価格設定なのではないかと思います。
ちなみに、アメリカでのプライム会員の年会費は約13,000円と、日本の倍以上なので、それを考えてもオトクであるのは間違いないです。
また、今回は改めて取り上げはしませんでしたが、「プライム会員限定先行セール」でないと買えない商品もあります。商品によってはそれだけで年会費の元が取れたりもするので、価格改定で会員数が激減する、ということはないのではないかと思います。
今回の価格改定によって本当に自分にとってAmazon Primeが必要なのかどうかを見つめ直す良い機会でもあると思いますので、この記事が参考のひとつになれば幸いです。