
スイッチに移植された伝説的RPG『moon』を紹介
22年前に初代プレイステーションで発売されたRPG『moon』のニンテンドースイッチ版が
2019年10月10日に発売されました。本作は長らく他機種への移植が行われず、プレミア価格もついている伝説的RPGです。
ちなみに、本記事執筆時点でPS版『moon』は新品で4万円を超える値段になることも。
伏線だらけのストーリーをネタバレしない範囲で
『moon』の特徴は、「もう、勇者しない。」というキャッチコピーの通り、戦闘を行わないRPGであることです。
ではどうやって主人公はレベルアップするのか?
それは、町の住人が抱える問題や勇者に殺されてしまったアニマルの魂を救うことで得られる「ラブ」を集めるとレベルアップしていきます。
そして、特にそのストーリーは伏線だらけとなっており、町の住人の何気ない一言もきっちりどこかで回収されます。
例えば、どのような伏線があるのか、ネタバレし過ぎない範囲で紹介していきます。
・ゲーム開始直後、謎のゲームをプレイさせられる
本作の開始直後、謎のゲーム「FAKE MOON」をプレイさせられます。そのストーリーは意味不明で、何の脈絡もありません。(というか読み取る前に文章が次々に流れていってしまいます。)
ただし、ここで「勇者」としてプレイしたゲームが『moon』本編に密接にリンクしており、ここでプレイヤーが行った行動を覚えておくと、後々「そうだったのか…」の連続となります。
・勇者が他人の家に勝手に踏み入り、タンスや棚を開けていく。
・勇者が世界中のモンスターを次々に殺していく。
・伝説の装備を身に着けると、新たな道が開く。
こういった、RPGでは当たり前ともいえる行動や現象に対するアンチテーゼとなっています。
・城にいる2人の兵士の何気ない会話
城にいる二人の兵士イビリーとフレッド。
フレッド「イビリーは夜遅くまでバーで飲んでいる。」
イビリー「相棒のフレッドが夜更かしで困っている。」
さて、ここから分かることは?
一つはもちろん、"イビリーが夜、バーに行く日がある"ということ。そしてもう一つは、"フレッドが夜更かしして何かをしている"ということ。
・ストーリー序盤から手に入るアイテム「クロロホルム」
ストーリーの最初から行ける城下町では、とある条件で「クロロホルム」を入手することが出来る。だが使い道は?
そういえばクロロホルムといえば、ミステリー小説などでよくハンカチに染み込ませて嗅がせることで相手を気絶させるのに使われる。(ちなみに、実際にはその程度では気絶しないらしいのだが…)
ちなみに、このアイテムが有効なのはストーリー中盤以降。上記の「クロロホルム」の特徴を覚えていれば、すぐに使い道が分かるかもしれない。
このように、伏線回収がすぐに行われるのではなく、かなり後になって「そういえば」と思い出さないと回収できないものも。
・城下町のパン屋ベイカーの店主から、店の奥に入ろうとすると怒られる
城下町にあるパン屋ベイカーでは、店の奥に入ろうとすると「勇者の仲間か!」と怒られる。気になるが、日中は店で働いているため、当然入ることが出来ない。夜になると閉店し、鍵を閉められるのでこれまた入ることが出来ない。
ではどうすれば店の奥に入ることが出来る?
…と、どのように伏線が散りばめられているか、一部の例を紹介しました。
最後の問いかけについては、気になる方は是非ご自分でプレイしてみて解き明かしてみて下さい。
謎解きが好き、伏線が好き、そんな方には是非プレイしてもらいたい。
ニンテンドースイッチにて遂に移植された『moon』。
ここまで紹介した通り、世界には数多くの伏線が散りばめられており、それは全て回収されます。そう、全てです。
「謎を解くのが好き」「伏線のあるストーリーが好き」という方へは、特におすすめしたいです。
そして、ここまでストーリーがネタバレし過ぎない程度に紹介してきましたが、プレイすることを考えている方は、「ストーリーを調べる」「攻略サイトを見る」ということはせずに始めてみて欲しいです。そこには今までにないゲーム体験が待っていると思います。
ニンテンドースイッチ版『moon』のストアページはこちらからどうぞ。