
プロテインを毎日飲むと肝臓や腎臓に悪影響が出る、という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
今回は、具体的にどれくらいのプロテインを摂取すると体にダメージを受けるのかを解説していきます。
なぜ肝臓や腎臓に悪影響があるのか
肝臓と腎臓は、タンパク質を分解する臓器であるため、タンパク質の摂取量が多すぎると分解が追いつかなくなることで負担が増え、結果的に病気のリスクを負ってしまいます。
プロテインはタンパク質を多く含むため、飲み過ぎると病気の原因にもなりうることは確かです。
ちなみに、タンパク質の過剰摂取により引き起こされる病気のひとつとして、「腎結石」が挙げられます。
※「腎結石」…
腎臓などにできるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのかたまりのこと。腎臓から尿管、膀胱、尿道という尿の通り道(尿路)にできるため、総称して「尿路結石」ともいう。
「結石」は痛みを伴う病気で、「3大激痛」(胆石、すい炎、結石)のひとつでもあります。
では、健康的にタンパク質を摂取し、かつ病気を回避するにはどうすればよいのでしょうか。

どれくらいのタンパク質を摂っていいかを知る
腎結石の危険性が高まるのは、普段の運動習慣にもよりますが、体重1kgにつき2.8g以上のタンパク質を毎日摂取している場合ということが分かっています。
体重60kgの方であれば168gとなり、これはプロテイン約8杯半に相当します。ただし、168gの中には食事に含まれるタンパク質も含まれますので、実際は、
体重60kgの方で、1日あたり約5杯前後のプロテインを摂取すると悪影響が出る
といえるかと思います。
「タンパク質を多く摂ればいい」は間違い!過剰摂取は脂肪として蓄積される…
上記の記事にも書きましたが、普段運動している方のタンパク質摂取目安量は「体重×(1.5~2.0)グラム」です。これを意識した食生活をすれば、それほど病気の心配はしなくても良いということになりますね。
プロテインの種類にも注意
プロテインは
・ホエイプロテイン
・カゼインプロテイン
・ソイプロテイン
の3種類に分けられます。
この3つはそれぞれ、上から順に身体への吸収が早くなっています。
(吸収速度:ホエイ > カゼイン > ソイ)
人によっては自分の身体に合っていない種類もあり、例えば牛乳でお腹を下すことがある方は牛乳が原料となっているホエイプロテインでも同様にお腹を下す、ということもあるようです。
プロテインの種類については、下記の記事でもう少し詳しく解説していますので、もっと知りたい方はご覧になってみて下さい。
プロテインとはどんなもの?飲むなら何を基準に選べばいい?
まとめ
ここまで、
・なぜプロテインが肝臓や腎臓に悪影響を及ぼすのか。
・どれくらいのプロテインを摂取すると身体に悪影響が出るのか。
・自分に合ったプロテインを選ぶことが大事。
ということを説明してきました。
どのプロテインが自分の身体に合ったものなのかは、飲んでみないと分からない部分もあります。
「いきなり1kgサイズを買うのは…」と思われる方は、各メーカーから発売されているお試しパックなどを活用してみてもいいかもしれません。