
2021年に発売されたボードゲームからやっておくべき作品を紹介
この記事では、2021年に発売されたボードゲームの中から、「やっておくべき」「面白かった」という作品を紹介していきます。
また、今回は【軽量級編】ということで、ボードゲーム初心者にもおすすめできる作品や1回30分以内を目安にプレイできるゲームを中心に取り上げています。
ちなみに、当記事で取り上げる作品は、以下のような基準で選定しています。
本記事で紹介する作品の判断基準
・2021/1/1~2021/12/31の間に日本語版が発売された作品、または外国で発売された作品
・筆者がプレイして「これはまたやりたい!」と感じたもの。(BGG評価基準8以上に相当)
・筆者が未プレイだが、「これは是非やりたい!」と思った作品で、本記事執筆時点でのBGGレート7.0以上のもの。(ただし、軽量級ゲームの場合は評価が低くなりやすい性質がありますので、7.0に若干満たないものも含んでいます)
・BGGウェイト(ゲームの重さ=ルール量・複雑さ)が2.0以下のもの。ただし、BGGに未掲載のゲームについてはプレイ時間で判断。
※BGGの評価基準についてはこちらを参照のこと
上記の「BGG」(BoardGameGeek)とは、世界NO1のボードゲームサイトのことで、世界中のボードゲーマーが評価を行っているサイトです。
サイトへのリンクはこちらから。
筆者がプレイした作品で該当する作品がありましたら、随時更新していきます。
また、【中量級編】と【重量級編】の2つの記事も用意しておりますので、そちらも是非ご覧ください。
ローゼンケーニッヒ

発売日 | 2021/2/13 |
プレイ人数 | 2人 or 4人 |
プレイ時間 | 約30分 |
デザイナー | Dirk Henn |
1992年に発売された同作のリメイク版。ルールに大きな変更はありませんが、パッケージデザインの変更と4人用ルールの追加が行われています。
また、一時期流通していた『ローゼンケーニッヒ』は駒が紙製だったようですが、木駒になっていて高級感が増しています。
ゲームのルールはシンプルで、
・カードを出して駒を配置するか
・カードを引くか
の2択で陣取りをしていく。しかし、得点のシステムが独特(自駒が繋がっている数の2乗を合計する)で、一手で形勢逆転される可能性もあるため、最初から最後まで油断せずにプレイする必要があります。
とはいえ、中世ヨーロッパのアートワークのおかげか、紅茶を飲みながらプレイしたくなる、どこかゆったりとした雰囲気がある作品です。
ミクロマクロ:クライムシティ フルハウス

発売日 | 2021/11/4 |
プレイ人数(推奨) | 1~4人 |
プレイ時間 | 約15~45分 |
デザイナー | Johannes Sich |
2020年に発売された『ミクロマクロ:クライムシティ』の続編。
拡張セットではなく、独立したゲームとなっているので、前作が未プレイという方でも購入して問題ないです。
2021年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した前作の面白さはそのままに、新作マップ&事件が収録されているのがこの『フルハウス』。
本作のルールを一言で表すなら、
ストーリーのある”ウォーリーを探せ”
でしょう。
ただし、舞台となる町の地図はかなり広大で、初めて机に広げたときはあっけにとられました。
一部変更された点としては、凶悪な殺人事件や痴情のもつれなど大人のテーマも含まれているため、事件ごとに対象年齢に関するアイコンが表示されているということ。
確かにイラストはポップで可愛らしいゲームですが、中には少し残酷な表現が含まれるものもあったため、子供と一緒にプレイしたい方には安心できる変更点だと思います。
ちなみに、前作の公式サイトでサンプルゲームを遊ぶことが出来ますので、気になる方は是非お試しプレイしてみては。
フォグサイト

発売日 | 2021/4/8 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 約30分 |
デザイナー | 明地宙(SoLunerG) |
ゲームマーケット大賞2019の大賞受賞作をより洗練された決定版としてリリースした作品で、オリジナル版から箱やコンポーネントのデザインも一新されています。
1人の「遺跡役」と1~3人の「探検家」に分かれて戦う、1対多数の非対称型対戦ゲームとなっています。
ルールは公式サイトで丁寧に説明されているので、省略しますが、筆者は「ボルカルス」や「レヴィアス」、「惨劇ルーパー」といった非対称型ボードゲームが結構好きで、本作もゲームマーケット大賞2019受賞時にとても気になっていた作品でした。
軽量級というには少し複雑なルールですが、一度慣れてしまえば遺跡役、探検家を交代しながら何度もプレイしたくなること間違いなしでしょう。
おじゃまっシー

発売日 | 2021/8/26 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 約15分 |
デザイナー | Laurent Escoffier |
箱を開けたら穴だらけ、という独特なボードを採用した作品。
ネッシーのような見た目の怪獣を1人1色担当し、手番になったら頭から尻尾に向かってボードに挿すだけ、という昔からありそうなシンプルなルール。
ですが、そこに「高さ」という概念を加えただけで一気に面白くなっている印象のゲームです。
非公開の情報は全くなく、運要素もないため、ガチンコの殴り合いになりそうなゲームですが、1人の挿し方によって想定していた戦略が覆されることがあり、
「おいやめろ!」
とワイワイ楽しめる、むしろパーティーゲーム感覚で出来るため、取り出しやすいゲームとなっています。1ゲーム15分程度で出来るのも良いですね。
Whirling Witchcraft

発売日 | 2021/8/20(外国語版) |
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 約15〜30分 |
デザイナー | Erik Andersson Sundén |
他のプレイヤーの邪魔をしながら、自分はコンボを決めていくことを目指す、『ぷよぷよ』のようなプレイ感でリソース変換&エンジンビルドを行うドラフトゲーム。
各プレイヤーが「レシピ」に書かれている材料を集めると、右隣のプレイヤーに材料を送りつけることができ、所持している材料が一定値以上になるとバーストで敗北、というルール。
材料を送りつける釜は右隣りのプレイヤー、レシピカードは左隣りのプレイヤーに回していくので、常に「次に何が来そうか」は分かっていながらも、自由に対策することが出来ないジレンマがあります。
決まった材料を消化することで相手の邪魔をする、「ぷよぷよ」みたいな感覚のボードゲームではありますが、パズルをする訳ではないので、パズルゲームが苦手な方でも楽しめると思います。
本記事執筆時点でまだ日本語版の発売予定はありませんが、シュピール'21 スカウトアクションで4位に選ばれている評価の高い作品ですので、リリースが期待されるところです。
オリフラムⅡ 紅蓮

発売日 | 2021/9/9 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 約20分 |
デザイナー | Adrien&Axel Hesling |
2020年フランス年間ゲーム大賞一般部門を受賞した『オリフラム』の続編。
手番になったら手札のカードを、場に並んでいるカード列の右端か左端どちらに伏せて置く。
↓
全員1枚置いたら左端から順にオープンするかどうか選択。オープンしないなら1点カードの上に置く。オープンしたら能力解決。
というだけなのですが、オープンするまで効果が発動しなかったり、逆に伏せたままにしておいた方が強いカードがあったりするので、ブラフや読み合いの要素もあるカードゲームです。
有名カードゲーム『ラブレター』を発展させた雰囲気のあるゲームで、同作では満足できなかった筆者もこちらはしっかり楽しむことが出来ました。
本作は『オリフラム』の独立型拡張で、こちらだけでもプレイすることが可能です。また、組み合わせることでそれぞれに入っているカードを混ぜてプレイ出来るので、前作を持っている方は更に奥深いゲームを楽しむことが出来るようになっています。
タイガー&ドラゴン

発売日 | 2021/11/27 |
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 約20分 |
デザイナー | 橋本淳志(アークライト) |
アークライトゲームズとオインクゲームズのコラボ作品として満を持して登場した『タイガー&ドラゴン』!
まず、使用する手牌が麻雀牌のような見た目と質感なのが良いですね。
公式サイトで解説されている通り、日本の伝統ゲーム『ごいた』の流れを汲んでおり、「攻め」と「受け」での攻防が展開される熱いルール。
1ゲームが早いときは5分程度で終わるので、「もう一回!」となること間違いなしです。さらに、10種類もの異なる得点ルールが同梱されており、どれも基本のルールは同じですが戦略を変える必要があったり、個人戦/チーム戦の選択が出来たり、と
”1000回遊べる、多彩なゲーム展開!”
という謳い文句も大げさでないのではないでしょうか。
ちなみに、先行発売されたゲームマーケット2021秋では開催2日間の両日とも即完売したということですので、面白そうと思った方は是非購入を。
スパイ・コネクション

発売日 | 2021/12/31 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 約30分 |
デザイナー | Matthew Dunstan, Brett J. Gilbert |
本記事執筆時点で日本語版未発売の作品ですが、外国語版をすでにプレイした方の感想を見ている限り、「中量~軽量級ゲームの定番の一つ」になり得るゲームなのでは、と思っています。
スパイミッションを成功させるために、都市間のネットワーク構築をしていくのですが、手持ちの駒の個数には上限があるため、状況に応じて撤退させる必要もあります。
しかし、撤退の隙を狙って他のプレイヤーに場所を抑えられる可能性もある。そうなると別のミッションが達成困難になるからどうしよう…など、非常に駆け引きが面白いゲームになりそうです。
ここ最近の注目作品は要素が多いものが多かったため、こういった”ザ・ドイツゲーム”らしい作品が注目されるのは、とても良いことだと思います。
まとめ
以上、「2021年に発売された軽量級ボードゲームでやっておくべき作品」を紹介しました。
未発売のものやまだプレイ出来ていないものも含まれていますが、実際にプレイした際には感想含めて記事を更新していきたいと思います。
また、今後プレイして、本記事で取り上げるべき作品だ、と感じたときは随時追加していきますので是非お楽しみに。
【中量級編】と【重量級編】の記事もありますので、こちらもあわせてご覧下さい。